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南アフリカ遠征総括(前編)「マン・オブ・ザ・マッチはいずれもサンウルブズ!若いチームが躍動」

コラム3/22(水) 07:05
南アフリカ遠征2試合でプレーした27人のうち、今季スーパーラグビーにデビューした新顔が15人。
昨シーズンのチームとはもちろん、今季開幕戦でハリケーンズと相対した時とも大きく異なる新しいチームとして、チーターズブルズとのアウェイ戦を戦ったヒト・コミュニケーションズ サンウルブズ。
経験の少なさを不安視する向きもなくはなかったが、終わってみればサンウルブズ史上初のアウェイ戦勝利にこそあと一歩届かなかったものの、若い選手たちがスーパーラグビーの大舞台でも十分通用するポテンシャルの持ち主であることを証明した、実りある遠征となった。

実際、南アフリカでのアウェイゲーム2試合でマン・オブ・ザ・マッチ(以下MOM)に選ばれたのは、いずれも敗戦チームであるサンウルブズの2人だった。
「マン・オブ・ザ・マッチはうれしいが、大事なのはチームパフォーマンスだし、今日のみんなのプレーぶりを誇りに思う。自分たちがどう戦えば相手の脅威になるのかということの理解度が高まっている」(LOリアキ・モリ=第3節チーターズ戦MOM)
「うれしいが、勝って取りたかった。マン・オブ・ザ・マッチに値するような特別なプレーはしていない。(スーパーラグビーとは言っても)太刀打ちできないほどレベルが高いとは感じなかった。日本人だから、かなわないというわけじゃない」(FB江見翔太=第4節ブルズ戦MOM)

2人のコメントからも明らかなとおり、確かにMOMに選ばれたからといって、2人がチームの中で格別にスペシャルと言えるプレーをしたわけではなかった。逆に言うなら、チームパフォーマンス自体が、敗者ながらMOMを出すにふさわしいものだったということでもあるだろう。
「アタックでもDFでもゲームプランどおりに進められた時間帯も多かった。選手たちのことを誇りに思う。今季ここまで多くの選手がスーパーラグビーでのデビューを果たしているが、それぞれが持てるものを全て出してくれた。日本ラグビーの将来が明るいものであることを示すことができたと思う」(フィロ・ティアティア ヘッドコーチ)

指揮官が「ゲームプランどおり」と胸を張る試合運びを支えた要素の1つにセットプレー、とりわけスクラムの安定がある。
「昨年よりも圧倒的にいいスクラムを組んでいた」。チーターズHOトルステン・ファンヤースフェルト キャプテンが試合後の記者会見でサンウルブズのスクラムに関して語ったこの発言も、必ずしも社交辞令というわけでもないだろう。いきなりファーストスクラムで反則を犯したのはチーターズだったし、皮肉な話ではあるものの、67分の地元チームの逆転トライのシーンでも、サンウルブズのスクラムの強固さは強い印象を残した。

62分に飛び出したWTB福岡堅樹の2本目のトライ(チームにとっては4本目)でサンウルブズにリード(31-30)を許していたチーターズは、逆転PGを狙える場所でスクラムを選択。「スクラムで取られるとゲームの流れが完全に相手に行ってしまうので、意思統一できて、いいスクラムが組めた」(49分から途中出場してスーパーラグビー初キャップを獲得したHO坂手淳史)。結果的に、スクラムを押せなかったチーターズに人数が1人多い利点を生かされて(直前にサンウルブズにシンビンで一時退場者が出ていた)、大外で再逆転トライを許したものの、自陣ゴール前でスクラムを選択されながら押し勝ったのは痛快だった。

「(スクラムは)本当にいい感触というのが第一印象。ただ、少しだけ合わない部分とかがあって、80分間続けるというのが課題として残った。とても自信になったし、スーパーラグビーのレベルでも全然できる」
チーターズ戦後、充実感あふれる顔つきで、そう手応えを語ってくれたのは、この日、HO庭井祐輔とともに初先発で初キャップを獲得したPR山路泰生。左PRで今季初先発したのも、昨季は13分間しかプレーしていない山本幸輝であり、途中出場の坂手を含めて、SR経験の少ないメンバーながら南アフリカの大男たちに組み負けなかったのは大きな収穫となった。

後編「サンウルブズのバックスリーはとても危険な存在」

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◆南アフリカ遠征のリベンジ!秩父宮で2戦、ともに戦おう!!
●国内第2戦:4/8(土)14:15キックオフ
ヒト・コミュニケーションズ サンウルブズ vs ブルズ
●国内第3戦:5/27(土)14:15キックオフ
ヒト・コミュニケーションズ サンウルブズ vs チーターズ
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