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【Waratahs選手紹介】ウィル・スケルトン

コラム6/3(金) 09:58

身長203cm、体重140kg、大型化の進むラグビー界のなかでも、分厚い胸板と肉体のスケール感から、間違えなくナンバーワンの巨漢といえるのが、ワラターズのLOウィル・スケルトンだ。その姿からは、スクラムの押しや、ラインアウトのキャッチ、威力満点の突進が得意分野と思いたくなるのだが、どっこい、別の見せ技を持っている。

スケルトンは第一に優れたタックラーである。加えて、ボールを持ってのランに非凡な才を秘めている。なかでもタックルをされながらボールをつなぐ巧みなオフロードは、ディフェンス側が、巨体の圧力を精一杯受け止めるなかで、不意をつかれるという、相手泣かせの技なのだ。これら想像を越える器用なテクニックについては、生まれ故郷のニュージーランド、オークランドで子供時代からプレーしていた13人制のラグビーリーグで身につけたものだと、本人が語っている。

10歳の時、一家そろってオーストラリアへ移住した後、スケルトンがラグビーユニオンを始めたのは15歳の時からで、進学したNSW(ニューサウスウェールズ)州のヒルズ・スポーツ・ハイスクールで仲間と一緒に、2010年のサニックス・ワールドユース交流大会に参加した来日ツアーを、ラグビーの楽しい経験に挙げている。

卒業後、まずオーストラリアのナショナルアカデミーに所属。その頃、グレアム・ヘンリーからスーパーラグビー(SR)のブルーズへ誘われたが断り、マイケル・チェイカ監督の勧誘でワラターズ・アカデミー入りした。

そして、2013年のSR終盤に、主にインパクトプレーヤーとしてワラターズの6試合に出場してデビュー。身体の大きさゆえに、80分間のプレーは出来ないと思われがちだが、実は、年ごとに先発出場数を増やし、2015年のSRでは15試合中の7試合にフル出場している。すでに主力選手なのだが、ピークはまだこれからという末恐ろしい逸材を、ぜひ日本で生観戦しておきたい。

国代表ワラビーズには2014年から出場し、昨年のW杯では、2試合目のウルグアイ戦で胸筋を傷めて、戦線離脱したが、その傷も癒えて、今季SRの開幕前に復帰した。

5月に24歳を迎えたスケルトンは、現在オーストラリアン・カソリック大で、商業を専攻中の学生でもある。
両親はサモア系で、ウィルより巨体の弟キャメロンは、ニュージーランドのチーフスでSR出場を目指している。
親族には、いとこで日本のNTTコミュニケーションズシャイニングアークスにも所属した元オールブラックLOのブラッドリー・ミカがいる。

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