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Round16 ブルズ戦マッチレビュー

コラム7/11(月) 16:45
サンウルブズの今季13試合目は、南アフリカの行政首都プレトリアに乗り込んでのブルズ戦だった。両チームは第5節(3月26日)にシンガポールで対戦し、30-27でブルズが辛勝。しかし、その先発メンバーで今回も先発したのはブルズが5名、サンウルブズが6名と、大きく変わっていた。プレーオフ進出に可能性を残すブルズは、南アフリカ代表勢が揃い、サンウルブズは、その試合で活躍したHO堀江翔太、SOトゥシ・ピシ、WTBヴィリアミ・ロロヘアを怪我で欠き、トライをあげたWTB山田章仁もオリンピックのセブンズ日本代表に専念することで不在。苦戦が予想されていた。

3トライ以上の差をつけ、ボーナス点を獲得して勝ちたいブルズは、立ち上がりからアグレッシブに体をぶつけて攻めてきた。サンウルブズもNO8エドワード・カーク、FL安藤泰洋らがボールに絡むなど粘ったが、前半11分、ブルズの俊足WTBジャンバ・ウレンゴのカウンターアタックを許し、大幅にゲインされたあと、FLピーター・ラブスカフニにトライを奪われる。16分には、SO田村優がPGを返したが、すぐにPGを追加され、21分、SHピート・ファンジールに大きくゲインされ、最後はCTBドリーズ・スワネポールにつながれて失トライ、3-17と突き放された。

スクラムでは健闘し、ラインアウトからのモールも低い姿勢で止めるなど見どころも作るのだが、コンタクトプレーで圧力を受け、次第にディフェンスラインを整えられなくなった。前半の最後、WTB山下一のフラットな素早いパスでPR稲垣啓太がゴールに迫ったが右コーナー直前で押し出される。前半を終えて、スコアは、3-31公式のスタッツでは、ボールを持って前進した距離が、ブルズは317m、サンウルブズが71mと大きな差があった。いかにサンウルブズのミスタックルが多く、ディフェンスが崩れていたかが伺える。

後半に入ると、サンウルブズもボールをキープして何度も攻め込んだが、12分、CTB立川理道キャプテンがインゴールにボールを持ちこんだもののグラウンディングはさせてもらえず、ノートライ。自陣から攻めたところのパスミスや、防御背後への短いキックを逆襲されるなど、自らボールを与えて失点するケースが多く、最後はブルズのWTBトラヴィス・イスマイエルに連続トライを許し、3-50で敗れた。前節のワラターズ戦に続いてのノートライ。フィジカル面で圧力を受けて次第に動けなくなり、攻めてはミスでボールを失い、ディフェンスの反応が遅れて失点する同じパターンでの大敗となった。

サンウルブズにとって初参戦のスーパーラグビーは、次節が今季の最終戦となる。相手は南アフリカのシャークス。ブルズと同様にパワフルなチームで、プレーオフ進出に可能性を残していることもあり、序盤から激しく仕掛けてくるだろう。サンウルブズが守りきるのは難しい。いかに攻撃を継続してトライを獲りきるか、そこにフォーカスして活路を見出してもらいたい。

©JSRA photo by H.Nagaoka
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