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【Waratahs選手紹介】マイケル・フーパー

コラム5/20(金) 19:14
来日するワラターズの、誰を見たいか?と問われるなら、真っ先に名前を挙げるのが、2013年から3年連続でオーストラリアの最優秀選手に選ばれているマイケル・フーパーである。チームの主将を務め、現代ラグビーの花形ポジションといえる背番号7、オープン側のFLとして、世界最高レベルの技量を発揮し続けているのだが、まだ24歳と若く、進化途上にある選手だ。 弱冠19歳でのスーパーラグビーにデビューし、21歳でオーストラリア代表ワラビーズに選ばれ、22歳でワラターズの主将を務めるという王道を歩んできた。出場機会と主将抜擢の裏には、いずれの場合もレギュラー選手の大きな怪我があり、そのチャンスを生かし、期待以上の力を発揮できたからだった。 身長182cm、体重101kgというサイズは、現代では小さい方だが、疲れを知らぬタックルと、ゲームの先を読みピンチを摘み取る働きに優れる。そしてフーパー第1の見せ場は、相手ボールを奪い取るジャッカルの妙技にある。相手ボールを奪取するターンオーバー能力の高さだけで、背番号7の存在価値は証明されるのだが、彼には更なる能力が備わっている。フーパーには、味方をサポートするBK並みのスピードがある。そして、自分でボールをもってゲインし、トライをアシストするプレーも多く、アタック能力が高いのである。 今年のスーパーラグビーが4月に入った頃、W杯1991のワラビーズ優勝監督であるボブ・ドワイヤーから、「今年のフーパーの出来の悪さに失望した、7番として現時点でオーストラリアの5番手」という厳しい指摘がなされて、国内で議論を呼んだ。確かに、今年のワラターズで、7番フーパーの姿は、昨年ほどには目立たない。 試合データによれば、タックル数やターンオーバーのディフェンス面の数値に大きな変化は無い。数値が下がったのはアタック面である。1試合当たり、ボールを持って走った距離が、昨年の40メートルから28メートルに減り、走った回数は10回から7回に、そして、相手のタックルを突破した回数が3回から2・5回に減少している。今年だけならギル(レッズ)とマクマーン(レベルズ)は40メートル以上走っている。 6月には、ワラビーズがイングランドを迎えて3テストマッチを戦う。これを切っ掛けにして、7月に来日するフーパーには、本来のワラターズのワンダーボーイに戻った姿をわれわれに見せてくれることを期待したい。
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