ヒトコム サンウルブズ公式サイトヒトコム サンウルブズ公式サイト

南アフリカ遠征総括(後編)「サンウルブズのバックスリーは、スーパーラグビーチームの中でもとても危険な存在」

コラム3/23(木) 10:23
前編「マン・オブ・ザ・マッチはいずれもサンウルブズ!若いチームが躍動」
------------

南アフリカ遠征2試合で奪った6トライ中5トライをBKで挙げていることからもわかるとおり、サンウルブズが貫く「アップテンポでスピードのある」(SOヘイデン・クリップス)攻撃スタイルも間違いなく通用した。

前編で触れたとおり、ブルズ戦でマン・オブ・ザ・マッチ(以下MOM)にも選ばれたFB江見翔太や2試合で3トライのWTB福岡堅樹、ブルズ戦では江見よりもゲイン数の多かったWTB中鶴隆彰のバックスリーは、元南アフリカ代表SOで現在はテレビ解説者となっているジョエル・ストランスキー氏(1995年ラグビーワールドカップ決勝戦の延長戦で決勝DGを決めて南アフリカを優勝に導いた)をして、「スーパーラグビーのチームの中でも、とても危険な存在」と言わしめるほどの決定力を披露。
南ア遠征中、CTBに起用されたウィリアム・トゥポウ、ティモシー・ラファエレ、ジェイミー−ジェリー・タウランギのアタッキング能力も十分なポテンシャルを感じさせた。
「BKも危険なランナーが揃っていて、素早くボールを回すスタイルで自分たちの強みは出せていたと思う」(フィロ・ティアティア ヘッドコーチ)

ブルズ戦の後半は相手にレッドカードが出て、ほぼ丸ごと1人多い状態で戦ったサンウルブズだったが、逆に「トライを取ることを意識しすぎた」(エドワード・カーク キャプテン)ためミスが相次ぐかたちになった。それでも終盤の時間帯は途中出場のSO小倉順平などの積極的なプレーでリズムを取り戻し、71分のカーク キャプテンのトライや、いったんは認められながらもTMO判定でノートライになった試合終了間際のプレーなどブルズを慌てさせた。

もちろん、善戦しながらも勝利には届かなかった事実は厳然と残るし、「しっかりボールキープした時はウチの強さが必ず生かせるのに、(自分たちのミスで)簡単に相手にボールを渡してしまった」(FL松橋周平)、「DFでしっかり前に上がる分、そこで穴ができた場合に修正しきれない」(WTB福岡)など、課題もある。
それでも、大多数がわずか数週間前まではスーパーラグビー出場経験がゼロだった選手で臨んだ南アフリカ遠征でサンウルブズは貴重な経験を積んだし、南アフリカの大型チームを向こうに回しながら「キャラクターを見せられた」(ティアティアHC)ことにも胸を張っていい。

チーターズ戦の後、ブルズ戦を迎えるまでの実質3日間の練習でも、「いろいろなチーム、そしていろいろな国の人たちが集まってできているチーム」(FB江見)ということを感じさせない一体感があったし、いつものリーダーたちの不在が気にならないくらい、PR山路泰生、FL金正奎、あるいはSO小倉などが積極的に周りを引っ張るような声を出して、常に活気にあふれていた。

「毎週、成長しているし、たくさん学ぶことができている」(カーク キャプテン)
勝利こそ掴めなかったものの、得るものが大きかったアフリカ大陸での「勝ち点1(※)」を自信にしながら、再びシンガポールでの戦い、そして秩父宮での両チームとの再戦に備えることになった。

※チーターズ戦の7点差以内の敗戦によりボーナスポイントを獲得。
-------------------
◆南アフリカ遠征のリベンジ!秩父宮で2戦、ともに戦おう!!
●国内第2戦:4/8(土)14:15キックオフ
ヒト・コミュニケーションズ サンウルブズ vs ブルズ
●国内第3戦:5/27(土)14:15キックオフ
ヒト・コミュニケーションズ サンウルブズ vs チーターズ
チケット発売中★ご購入はおはやめに!!


左からWTB福岡堅樹、HO坂手淳史、FL松橋周平

©JSRA photo by K.Demura
CONTENTS
スローガン