今年のSR（スーパーラグビー）6試合目からイズラエル・フォラウのポジションが、FBからCTB13番に変わった、これはワラターズのダリル・ギブソン監督がシーズン前に考えていたプランなのだ。13番として代え難い才人だったアダム・アシュリー＝クーパーのフランス移籍により生じた穴を埋める唯一の方法はこれしかないという。

フォラウは17歳でプロ契約した13人制のラグビーリーグで、スターに上り詰めた。次に選んだオーストラリアン・ルールズ（オージーボール）で、空中でのボールキャッチとキック技術を磨いた。そして、3番目の異種フットボールとなるラグビーユニオンに転向し、2013年にワラターズに加わった。

これまで多くの転向者が苦しんだ1年目から、長身で甘いマスクのフォラウは並外れた運動神経を発揮し、水を得た魚のように宙高く跳ね、ボールを奪い、ディフェンスを切り裂いて活躍し続けてきた。

トライなしに終わった昨年のW杯の不調を、足首の手術で払拭し、完全復調を果たしたフォラウは、5月27日にチーフス戦で2トライ加え、今季のトライ数をトップタイの8に伸ばした。来日が待ち遠しい。